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Love Distorted 【気象系BL】

第3章 禁断の果実




結局、日が薄暗く窓から射し込むまで
俺と智は互いを求め合っていた…。

狭いベッドの上で、俺は智を腕の中に
閉じ込めたまま目を開けた。

密着する温かい肌と肌。
顔にかかる智の吐き出す甘い吐息。
絡められた細い脚。

智を形取る全てのものが愛しくて堪らない。

俺は、智の腰を引き寄せると幼い寝顔で眠る智の額に、優しくキスを落とした。

時計を見ると、既に9時を回ったところ。
普段なら会社へ行っている時間だけど、今日は2人で休暇を合わせてあるから、ゆったりと出来る。

そう、智と2人きりで…。

そんな幸せな朝の目覚めに、意識を漂わせていた
そしたら、智の綺麗な睫毛がふるりと震えて、大きな黒目が朧気に俺を捉えた。

智「…あ、潤さん」

「おはよう、智…」

智「おはよお、ございます…」

半分寝惚けているような口調で、俺に挨拶をする
…本当に愛おしい、片時も離れたくない。

男を1度愛してしまった身体は、もう女に感じる事もなくなると何処かで聞いたことがある。

本当に俺は、智しか愛せそうにない…。
もう昔の自分には戻れない。

智「潤さん…コーヒーでも飲みますか?」

「うん、そうしようかな…その前にシャワー浴びよう?」

智「そうですね…」

俺は、ベッドから起き上がると智を昨日のように
姫抱きにし、バスルームへと運んだ。

2人で温かいシャワーを浴びながら、身体に付いた体液を洗い流した。

シャワーを終えて、軽く服を着たら
智はその足でキッチンに立ちコーヒーを淹れ始めた。

俺は、それをダイニングテーブルに腰掛けて
眺めていた。

かつて新婚だった頃にも、こんな光景はあった筈なのに、ここまでの幸福感なんて味わった事がない。

俺は、本当に彼を心から愛してしまったんだな。

智「はい、温かいうちに飲んで下さいね…?」

「頂きます…」

紺色のマグカップに注がれたコーヒーに
口を付けた。

智の心が身体に染み込んで来るように、とても優しい味がした。

智「これから何処か出掛けたりします…?」

「…いや、このままこの部屋で君と過ごしたい…
どうだろう?」

智「もちろん良いですよ…ゆっくりしましょう?」

こんなひと時を、ずっと独り占めしていたい…。


















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