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12色のアイ

第14章 シゲキ強めの愛はいかが?


ーーーー壮五さんとのキスは辛い。
「そーごさん……」
「…どうしたの?」
でも、それが癖になるというか。
「キス……したいの」
「いいよ。おいで」
それが当たり前になってるというか。
「んっ…ふ、ん、ん…」
「ん…ふふ、百合さん可愛い…」
とにかく、私は壮五さんとのキスが好きだ。
それこそ溺れてしまいそうになる程に。


付き合い始めたのは三年程前。
家同士の付き合いで知り合った壮五さんとは不思議と気が合った。
家のしがらみに嫌気がさしたとか、周りからの期待が重いだとか、そういった愚痴を言い合ったりたわいも無い会話をしたりするうちに親しい仲になった。
いつの間にか付き合い始め、その関係は彼がアイドルとして輝いてからも続いた。

関係が変わったのは1ヶ月ほど前。
彼にプロポーズされた。
『百合さん。よければ僕の名字を貰っていただけませんか?』
『……それって、選択肢一つしかないですよね』
『ふふ。そう思いますか?』
『……本当にずるい人ですね。私が断らないことを分かってて聞いてくる……』
『僕から離れなかったあなたが悪いんですよ…もう離せないんです』
『私もですよ。私も離せません。だから…壮五さんの名字と人生をください』
『欲張りだね』
『あなたとはこれくらいが丁度いいわ』
そうして婚約者になってからというもの、壮五さんは前よりもずっと積極的になった。
キスだってセックスだって頻繁にしてくるようになって、凄く幸せ。
どんどんどんどん深く壮五さんに堕ちていく。
麻薬とかはしたことないけど、依存ってこんな感じなのかと思った。


「…何か、余計な事考えてる…」
「え……分かる?」
「分かるよ。僕とキスしながら他の事を考えるのは少し妬けるなぁ……」
「……壮五さんの事でも?」
「………それならいいかも」
「ん。よかった」
私はするりと壮五さんの首に手を回した。
壮五さんの顔を近づけて鼻と鼻をくっつける。
「それじゃあ……続き、シて?」
至近距離で見つめ合う。
壮五さんの瞳に熱が宿っていくのが分かる。
「……今日はどういう風にシたい?」
「……壮五さんの好きなように、どーぞ?」
「……いいの?」
私は返事の代わりに軽く1回キスをした。
私が唇を離すと、すぐにその返事だとでも言うように同じような軽いキスをされ、二人して自然にベッドの上に倒れこんだ。
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