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12色のアイ

第16章 手取り足取り


ーーある日の夜ーー
「ん…っ……」
「…………」
「んむ……ふ、んんっ……」
「…………」
「ぷはっ…は……」
「…………」
「……ど、どうですか……?」
「本当に上手くならないね。フェラ」
「ご、ごめんなさ……」
「もういいよ。あとは僕がする」
「え、きゃっ……!」
神様…こんな事を頼むのは罰当たりかも知れないけど、どうか、フェラが上手くなりますように……。

小さい頃からの夢だったファッションスタイリストになって4年が経った。
幸運な事にRe:valeさんの所で働けて、つまづいて衣装を千さんにぶっかけるというハプニングをきっかけに恋人同士になれた。
だから、自然と肉体関係を求められるようになったんだけど……問題が発生した。私の方に。
「ど、どうすればいいと思いますか……?」
「どうするもこうするもないでしょ。下手でも回数重ねればある程度上手くなるものだと思うけど」
「う、うぅ……」
私はフェラが絶望的に下手だった……!
今まで何人か彼氏ができてフェラをした事があったけど、何も言われなかったから分からなかった……。
みんな優しかったもんな……。
あぁ……だから今までの彼氏達、1回フェラするとその後させてくれなかったんだ……。
「別に下手だからって別れたりしないから」
「でも………好きな方には気持ちよくなってほしいというか………」
私が両手で顔を隠すと、千さんが「はあぁ…」と深いため息をついた。
ついに呆れられてしまったのかと思うと、今まで私を押し倒していた千さんが起き上がってあぐらを組んだ。
「ゆ、千さん……?」
「おいで。手取り足取り教えてあげる」
優しい視線に、色っぽい声色。
私は吸い込まれるように千さんの方に行っていた。
「これ、咥えて」
そう言って差し出されたのは千さんの右手の人差し指と中指。
「この二本の指を僕のだと思って愛撫してみて」
「は、はい……」
「僕のより全然細いんだから頑張って」
私は千さんの手を両手で包み、指を咥えた。
そして、いつもしてるみたいに舌を使って舐める。
目を瞑っていても、千さんにじっと見られているのが分かって恥ずかしい。
そのまま少しの間舐めていると、急に指が口から引き抜かれた。
「ふぇ……?千さん……?」
不安げに私が千さんの名前を呼ぶと、左手で私の頬を撫でながら言った。
「これから、僕の言う通りにしてね」
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