第1章 いざ!出陣! 【1】
そして私は今、黒塗りの高級車に乗せられ本丸に向かっている。
男2「(この娘で何人目だろうな…刀剣と本丸維持の為だけに、肝心な事は何一つ知らされずに審神者として本丸に放り込まれる。そして審神者に選ばれるのは、決まって身寄りのない1人暮らしの者たち。
簡単に言えば居なくなっても誰も困らない奴等だ。
だから今回はこの娘に政府は目をつけた。
この娘はとても優しいが臆病者だ、だが綺麗なオーラを纏っている。もしかしたら…
いや、ないなこの娘が行く先は、ブラック本丸だ
長くはもたないだろう…最悪、1日経たずに…
まぁそうなってもまた代わりを探せばいいだけのこと。)」
『(どーしよう…何か上手く丸め込まれた様な気もするけど…今更やめます!なんて言えないし…知らない土地で暮らすとか不安しかないよ……)』
俯きキュッっと手を握ると、その拍子にずっと握っていた黒い封筒がクシャっと皺になった
『(あっ…これ…どーしよう…皺になっちゃった…何か今なら中身確認しても大丈夫な気がする…)』
そう思い、皺になった封筒を伸ばし封を開けようとすると、隣に座っていた男性が声をかけてきた
男1「ああ、それは政府から貴女に送った手紙ですね。」
『……っ!これ…政府からの手紙だったんですね…』
男1「はい。手紙の内容は先程話した事が簡単に書いてあるだけですので、この手紙は、もう必要ないですね。」
そう言って男性は私から手紙を取り上げ内ポケットにしまってしまった。
私は小さくため息をつき、そっと目を外に向けると…!?遠くてもわかるほどの大きな屋敷が見えた
『(あんな大きな家、誰が住んでいるんだろう…まぁ私には関係ないか)』
そう思いまた俯く。
そして数分後、車が止まった
男1「さあ、着きましたよ。」
そう言われ外を見るとそこには先程遠くに見えていた屋敷の前だった