第7章 いざ!出陣! 【7】
『長谷部さん。お茶、ありがとうございました。とても美味しかったですし、その…助かりました』
ペコリと頭を下げると
長谷部「ぁあ、主っ!それ位この長谷部がいつでも!」
『ふふっ。はい、ありがとうございます。』
二人のやり取りを見ていた小狐丸は、羨ましくなり…
小狐丸「ぬしさま…」
そっと手を握ってきた
ピクッ!
小狐丸「ぬしさま…私が怖いですか?」
『あっ、その!少しビックリしただけですから大丈夫ですよ!』
小狐丸「それなら、私の頭を撫でて頂けないでしょうか?毛並みを整えてもらいたいのです。」
小狐丸はそう言うと、
懐から櫛を取り出し私に手渡した
『わかりました!それでは少し失礼しますね?』
と、立ちあがり小狐丸の後ろに立つと毛並みを整え始める
『あっ、そうだ!あの、長谷部さん、小狐丸さん』
長谷部・小狐丸「何ですか?」
『私、気づいたらここで寝てました…』
小狐丸「ぬしさま、倒れたんですよ?ですから私がここに運びました。」
長谷部「主の荷物は俺が勝手に運びました。」
『えーーーーーっ!私、お二人にご迷惑を!?ごめんなさいぃぃぃ!』
私は二人に勢いよく頭を下げた
長谷部「主っ!そんなの迷惑の内に入りません!」
小狐丸「ぬしさま、そうですよ。顔をあげて下さい?おや?ぬしさま、手が止まってますよ?私は毛並みを整えてもらうのが好きなのです。続きをお願い出来ますか?」
『あっ!はいっ!』
長谷部と小狐丸は顔を見合せるとフッと笑った
薬研「おーい!飯、持って来たから大将開けてくれ!」
『はーい!あっ!小狐丸さん、また後で整えさせて下さい。櫛、お返しします』
小狐丸「ぬしさまが持っていて下さい。続き、整え終わったら返して頂きます。」
『はいっ!わかりました!』
と返事を返しポケットに櫛を仕舞うと薬研君の所へ向かった