第16章 いざ!出陣! 【16】
翌朝、先に目が覚めたのは光忠だった
燭台切「う~ん、良く寝た。ん?あれ?主が居ない!?」
光忠は、飛び起きると辺りを見渡した
すると、部屋の隅に小さく丸くなっている物があった
燭台切「主…何でそんな所で寝てるの…僕と寝るのイヤだったのかな?」
光忠は立ち上がり、私に近付くとそっと抱き上げ布団に寝かせてくれた
『う~ん…』
燭台切「主?」
『ん~…光忠?………おはよ……』
目を擦りながら起き上がると
燭台切「おはよう、まだ早いからもう少し寝てる?」
『ん~…光忠も一緒に寝よう?………』
燭台切「(まいったな…皆の朝食作らないといけないのに、こうして甘えて手を握られると振りほどけないね…)うん、もう少し寝ようかな」
光忠は私を抱き締め横になると背中をポンポンしてくれた
私はその心地良さに直ぐに眠りにおちていった
暫くすると、廊下を走る足音が聞こえてきた
その足音が私の部屋の前で止まるとスパーン!と襖が開いた
鶴丸「主!光坊!おはよう!あれ?主だけ?光坊が居ないぞ?」
大倶利伽羅「燭台切は朝食の支度にでも行ったんだろう」
鶴丸「ああ!そうか!そうだな!」
鶴丸の騒がしい声に目覚めた私は起き上がり
『鶴丸ぅ~』
鶴丸「主!おはよう!」
『おはよ。朝から元気だね?大倶利伽羅さん、おはよ』
大倶利伽羅「あぁ、おはよう」
『二人ともそんな入口に立ってないで入って?今、布団片付けるから待っててね?』
そうして私が立ち上がろうとすると
鶴丸「おっと!それは待ってくれ!」
鶴丸は私に駆け寄ると私に跨がり押し倒し肩に顔を埋めるとギュウっと抱き付いた
『ゎあ!ちょっと鶴丸!?』
鶴丸「う~ん…」
鶴丸はカバッと起き上がると私のお腹やわき腹をペタペタと触りだした
『ちょっと鶴丸!?やめろー!』
ゴンッ!
鶴丸「いだっ!」
鶴丸は頭を抱えて部屋中を転がり回っていた
大倶利伽羅「大丈夫か?」
『ふぅ~さすが!困った時の大倶利伽羅さんだ!ありがとう!』
私は大倶利伽羅さんに手を引かれ起き上がると二人で布団を片付けはじめた
鶴丸「伽羅坊!痛いじゃないか!」
大倶利伽羅・私『「竜の拳」』