第16章 いざ!出陣! 【16】
むっちゃんは、私に駆け寄ると片膝をつき座った
陸奥守「どうした?」
『私、ここにいると邪魔になるから隅っこまで運んで下さい。お願いします』
陸奥守「何じゃ?そんな事か?』
するとむっちゃんは私をヒョイッと抱き上げ歩き出した。私もむっちゃんの首にギュッと抱き付いた
陸奥守「何じゃ?おんし、どうした?」
『今朝、むっちゃんにギュッってしてあげなかったから今してあげたイジケてたら可哀相だから』
陸奥守「随分雑じゃのぅ…」
そして部屋の隅っこに降ろして貰うと、私は足を擦った
『むっちゃん、ありがとね?もうすぐ動けそうだからテーブル出さないと!』
山姥切「あんたは、ここで大人しくしてろ」
『何で?テーブル重いから?それなら座布団並べる位なら出来るよ?』
山姥切「何もしなくて良い、大人しくしてろ」
『はぁ~い…(全くもう…素っ気ないけど、広君も優しさの塊でできてるね!)』
そうして皆が準備をしているのを眺めていたら、美味しそうなラーメンが運ばれてきた
『ぉお✨ヤバイ!旨そう!』
私は手伝いしようと立ち上がると、誰かに肩を掴まれた
鶯丸「何処へ行く?」
そして反対の肩も掴まれた
巴形「どうして大人しくしてられないんだ?」
『だって早く食べたいんだもん!だからちょっと手伝いをと思って…ダメ?』
鶯丸「俺を倒してから行け」
『ぇえーー!?何でそうなるん!?………よし、わかった。鶯丸さん、そんな事言って後悔させてやるからね?その後に、巴さんも倒ーーす!』
巴形「俺もか?手強い相手だな」
『でしょ?鶯丸さん聞いた!?私、強いんだよ?謝るなら今の内だよ?ほら、ほら』
鶯丸「主、強いのか?困ったな、巴形と二人で主に挑むか」
『2対1なんて卑怯だ!』
巴形「強いんだろ?」
『おぅよ!二人まとめて返討にしてやるもんねーだ!』
歌仙「主…何を騒いでいるんだい?」
堀川「主さん、運び終ったから食べよ?」
『ぇえーー!?やられた…』
巴形「俺達の勝ちだな?」
『むぅ~戦う前に負けた…』
鶯丸「たまにはそんな事もあるさ」
そうして鶯丸さんと巴さんは、私の背中に手を添えて近くのテーブルまでエスコートしてくれた