第16章 いざ!出陣! 【16】
燭台切「主…もっと光忠と一緒にいたい!とかないのかな?アッサリと歌仙君の所へ行ってしまったね…」
一方私は歌仙さんを探して畑の奥の方へやって来ると、前から洗濯物が沢山入った大きな籠を持った歌仙さんが近付いて来た
『歌仙さーん!』
歌仙「あっ!主?大収穫祭は、もう終わったのかい?」
『うん!終わった🎵今日の夜はイケメンが食べれるから楽しみになの🎶』
歌仙「イケメン?」
『うん!まぁ夜のお楽しみって事で!あっ!歌仙さん、それ運ぶの手伝うよ?』
そうして私は籠に手をかけると
歌仙「(イケメン…主はもうお気に入りがいるのか!?僕に、それを話したって事は僕ではないんだね!?)あああ、主!それはダメだ!」
『はいぃ!ごめんなさいっ!…ってそんなに怒らなくても良いじゃんかぁ~そんなにその籠重いの?』
歌仙「えっ!?あっ!あぁ、そうだね、力仕事は僕に任せて、主は干すのを手伝ってくれるかい?」
『は~い、歌仙さん大丈夫?疲れてるの?休んでて良いよ?私が干しておくから』
歌仙「大丈夫、二人でやった方が早いだろう?堀川の手伝いは終わったのかい?」
『まだ、この後行くよ?よーし!洗濯物やっつけよう!…何か全部白いけどシーツ?これ全部手洗いしたの?』
歌仙「まさか、大きな洗濯機があるんだよ。便利な世の中になったね?」
『そうなんだ?皆、自分の服とかどうしてるの?』
歌仙「それは各自、自己責任だよ、小さい洗濯機があるからね?」
『へぇ~なるほど、後で洗濯機ある場所教えて?』
歌仙「あぁ、じゃあこれが終ったら籠、片付けに行くから一緒に来るかい?」
『うん!行く!ありがとう!』
そうして楽しく会話をしなから干しているとまたもあの嫌な羽音が聞こえてきた
『ひぃ~!歌仙さん!助けて!』
私は持っていた洗濯物を放り投げて歌仙さんにしがみついた
歌仙「あっ!主!洗濯物が!」
『だって!』
ブーン!
『イヤーー!』
更に強くしがみつくと蜂に気付いた歌仙さんは私の頭を片腕で抱き寄せた
歌仙「主、そのまま顔、隠してて?刺されたらいけないからね?」
私はコクコクと頷くと、私の後ろの方でヒュンと風を斬る音が聞こえた
『あっ、歌仙さん…もういい?』
歌仙「主、目を閉じて」
『?』