第23章 キミ色
あれから時間も経ち、木葉さんは光太郎に勉強を教えていた。私はそれを見ているだけ。
きっと、私はここにいなくてもいいのだけど、きっと私を1人にさせない、と言う光太郎なりの気遣いだろう。
「だーかーらー、ここはこっちをここに持ってくるだけだ」
「なんでこっちに持ってくるんだよ」
「そんなん知るかよ、つーかそれは今関係ねぇだろ」
…喧嘩腰に喋っているけど、止めなくて大丈夫…だよね?
しかも、これ復習問題か…それなら私でも手伝えるかも。
「木葉さん、私も少しぐらいなら教えられますよ」
「流石、綾菜ちゃん。ちと難しい問題もあるけどな」
と、言うか木葉さんって頭良かったっけ?
…こんなこと考えてるのは凄い失礼だと思ってるけど…。
すると、木葉さんは私の考えていることに気づいてしまったのか、私の考えていたことの答えをくれた。
「オレ、人に教えられるぐらいは勉強できるぜ?…あ、…漢字はこいつぐらい苦手だけどな…。」
「俺と木葉はいっつも補習あったもんな」
だからか、光太郎がいっつも木葉もいたー、って言ってたもんな。
…勝手に想像してしまってすまないな…。
「ごめんなさい」
「いや、別にいいけど(笑)どうせ木兎が言ったんだろ?いつも漢字の小テストで残されてんの木兎と俺ぐらいだったし」