第23章 キミ色
「光太郎は、私だけじゃなくて、クロも悪いって思ってるかもしれないけど、クロは何にも悪くないよ。クロに強く言ったのも、離れようって言ったのも、全部私だから。」
私が、もし強く言いすぎなければ今頃クロと愛し合っていたのかな?…いや、光太郎と木葉さんが帰ってこられたからそれはないか。
「いや、俺は黒尾が悪いとは思ってねぇし、綾菜が悪いとも思ってねぇよ?…つーか、どっちが悪いとか思ってない。」
「それなら、良かったよ。」
ホッとして、胸を撫で下ろす。
「でも、冬休み中に黒尾と会え。そんでごめんなさいって謝ってこいよ。メッセージは勿論、電話もダメだぞ?」
冬休み中…か。
あと、1週間とちょっと。
「木兎、そう焦らせんなよ。黒尾が受験終わったらちゃんと話し合う時間ができるし、綾菜ちゃんだって落ち着く時間が欲しいだろ。」
木葉さんは私の意見を少しでも納得してくれたからなのか、私の味方をしてくれている。