第23章 キミ色
クロとは、離れることにした。
だけど、それについて特に後悔はもうしていない。
自分で決めたことだし、なにより、クロも今回のことはしょうがないと言っていた。
私は部屋に戻ろうと後ろを振り返ると、玄関の外では光太郎の声と、もう1人、誰かの声が聞こえる。
私は、もう一度振り返り鍵を開けると、2人を家に招いた。
「おかえりなさい。」
玄関を開けると、鍵を探している光太郎と、早くしろーと急かしている木葉さん。そんな二人を見て、今年最後の日まで部活あるなんて、大変だな、とか思いながら2人に挨拶をする。
「ただいまー」
「お邪魔します。」
2人も挨拶をすると、光太郎の部屋に行っていた。…と、思ったんだけど光太郎は突然私の部屋に来て言う。
「ちょい、俺の部屋来てくんね?」
嫌な予感しかしない。…多分コレ的中するんだろうな。とか、考えながら光太郎の部屋に向かった。