第20章 音駒高校学園祭!
クラスの話題が私からそれると、さっきとは違うもう1人のクラスメイトが、イラストを消しゴムで消しながら「あ!」と、声を出す。
「木兎さんって、音駒カップルコンテスト…だっけ?…それ出るんでしょ?」
「え…まぁ一応…。」
恥ずかしながら、出させて頂きます…。
クロにとっては最後の文化祭だもんね。私が楽しませてあげないと。
…楽しませてあげられる自信はないけど…。
「やっぱりお相手は黒尾先輩?」
「う、…うん。」
「美男美女!いーなぁー微笑ましいわー。」
…クロ、やっぱりモテモテだよ。
なにが私の方がモテてる、だよ。…イヤミにしか思えない。
でも、モテなくてもクロと付き合えてるんだから、ありがたいよね。
「あ、木兎さん顔緩んだ」
「え!?うそ…!」
慌てて顔を隠すと、もう1人のポスター係の子が声を出す。
「黒尾先輩のこと考えやがって…!コノヤロー!リア充微笑ましいぞー!」
こういって、みんなで笑い合えてるこの空間、ものすごく好き。