第20章 音駒高校学園祭!
私たちの中で借りる服が決まると、クロは枠の中に文字を入れた。
「クロの字ものすごく好き…。」
思わず口から出た言葉。
クロは私の言葉を耳に入れたのか、少しだけ頬を赤らめた。
「そ…そうか…?」
「かわいい」
「え!?テンション高いな…」
テンション高いかな…?
でも、クロと会う時はだいたいテンションは高い…と思うけど…。それ以上ってこと?
クロとまだ一緒にいたいけど、突然私の名前を呼ばれた。
「木兎さん!ポスターのデザイン考えよー」
タイミング考えてよ…。
なんて、自己中心な考えを持ってしまった。
…性格直さないと…。と考えていると、クロは私の肩をポンと触った。
「行ってこいよ、みんな待ってるよ。」
「あ、失礼します。わざわざ来てくれてありがとう」
「いーえ。…じゃ、この紙渡しとくな。」
そう言い、ヒラヒラと紙を私に見せると、クロは階段の方へ向かっていった。