第20章 音駒高校学園祭!
クロがポケットからシャーペンシルとA4サイズの文字がプリントされてあり、4つ折りに畳まれているプリントを取り出した。
プリントを覗いてみると、ものすごく大きな字で『音駒カップル応募書』と書いてある。
その下には応募する二人の名前を書く欄がある。
クロは既にその欄を埋めている最中で、書き終えると黒色のシャープペンを私に渡した。
「ホレ、ここに書いて」
私はできるだけ丁寧な字で木兎綾菜、と書いた。
「てか、ここ何書く?」
クロがシャープペンの先でひとつの枠を指した。
なになに…あなた達のアピールすること?
「…アピール…ないね」
「んー…1日に100回はキスするとか?」
そう言うと、頬にクロの唇が触れた。
「っ…100回もしたことないよ。」
「だな(笑)じゃあ今日から100回目指す?」
「ダメ、そんなことしたら心臓持たない」
私がクロに言うと、クロはニヤニヤとしながらかわいい、と言った。
…ホントに恥ずかしいんだから…!