第20章 音駒高校学園祭!
部活が終わり、一人で学校の門を抜けると、後から私の名前を呼ばれた。…気がした。
違ったら嫌だな、と思い振り向くのをやめたら頭をポンと触られる。
この、匂いは…クロ?
そう思い、頭をあげてみるとそこに居たのは、やっぱりクロだった。
「オツカレサマ」
クロと一緒に帰れることに顔が緩んでいたのか、クロは私のことを茶化すようにニヤニヤな顔で言った。
「俺と帰れて、嬉しい?」
バレてるなら、もう誤魔化す必要もないか。
「…嬉しい…。」
私がそう言うと、少しびっくりしたような表情を見せ、頭をくしゃくしゃと撫で回しながら言った。
「なら、良かった」
と。
…今日のクロ、すごくイケメン……。…って、何考えてるんだ、わたし!