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【ハイキュー!!】君を騙す方法 R18

第10章 君との向き合い方


「え?だって黒尾君は和奏ちゃんの事フッたんじゃ…。」

その通りだよ。
その事については研磨に既に散々馬鹿にされている。

「フッてから、好きだって気付いちゃ悪いかよ。ぼやぼやしてると横から掻っ攫うぞ。」

「何で…今、掻っ攫わないのさ?」

「和奏がお前と付き合う事を望んでるからだろ。」

うーん。とわざとらしく唸る木兎。

「何だよ。」

「何か…黒尾君っぽくない。」

木兎の発言に思わず笑いが漏れる。

俺っぽくない…。
そんな事、俺もとっくに気付いてるよ。

「おかしけりゃ、笑えよ。」

別に笑われたっていいって思ってる事自体が俺らしくない。
他人に笑われる事なんて大嫌いだったのに。

「え?何で笑うの?なんか…いつものチャラくて適当な黒尾君より、今の方がカッコいいよ?」

キョトンとした木兎の様子から、からかってる訳ではなく、本心からそう言っているのが伝わってきて、その様子が可笑しくて、また笑えてくる。

「お前のそういうところも、よっぽどカッコいいけどな。ってか、男に口説かれる趣味はねぇんだよ。さっさと和奏の所へ行けよ。」

木兎の背中をドンっと押してやる。

「まぁ、会わないことには始まらないからね。会ってもらえるように頑張るよ。」

いい顔で笑う木兎を見て、俺らしくない事をするのも悪くないなんて思っていた。
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