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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第10章 まばたき●


こうしてアイヴィーの曲を聴くようになり、気付いたのは高杉さんの書く独特な世界観の歌詞だ。



メロディーの良さは当然ながら、高杉さんの紡ぐ言葉には心を惹き付けられる良さがある。

プライベートではただの変質者だと思っていたが、アーティストとしての高杉さんにはとても魅力を感じていた。

愛美先生が夢中になるのも納得。

歌詞カードに写る高杉さんの姿は浮世離れした美しさもあった。



「アルバムの次はライブDVDを観てほしいな。」

「はい。私も観たいです。」

「解散前にリリースされたライブDVDがBOXになって発売されたばかりなの。
橘先生にはそれを貸してあげるね。」

「ありがとうございます。」

「本当は生でアイヴィーのライブを体感してほしいんだけど…チケット当たるかなぁ。」

「ライブ…ですか?」

「そう。
6月に武道館でライブがあるんだけどね。
一応申し込んではいるんだけど、結果待ちなんだ。」



6月の武道館。

先日、高杉さんが言っていたあのライブの事だろうか。



“先生のために関係者席押さえておくから。”



そう言っていたが、まだはっきりとした返事はしていなかった。






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