第4章 初めて
バロナ島を出航した日はみんな疲れきって寝てしまった。
次の朝__
『…ん……』
コハルが目を覚ました時はすでに午後4時。コハルはこんな時間まで寝ていた事は今までなかった。その為、隣にいたロビンもナミも居なくて、やけに静かだった。不思議に思ってコハルは外に出た。
『……誰もいない…』
無人ではないのかというくらい船は静かだった。
『…みんなキッチンかな…』
コハルはキッチンのドアを開けた___
パンパーン
『……!』
ナ「せーのっ!」
「「「「「コハル!おめでとう!」」」」」
『……え?』
コハルは何が起こっているのかわからなかった。
ナ「どう?驚いた?」
『これは一体……』
ロ「あなたの歓迎会よ、麦わらの一味に入ったね」
『私の歓迎会なんてしなくても…!』
ナ「ほらほらそんな事言わないの!それに、ルフィから聞いたのよ、今日はコハルの日でしょ?」
『……?』
ナ「もう!自分の誕生日も忘れてどうすんの!コハルは今日で20よ!」
『あ…そう言えば』
コハルは自分の誕生日を忘れかけていた。なんせ3年間も感情を押し込めていたなら無理はない。フウシャ村にいた頃は、誕生日の前日にルフィがコハルの家に来て0時に祝ってくれていた。だが、こうして大勢に自分の誕生日を祝ってもらえるのはコハルにとって初めてだった。
『……私…こうやって祝われるのは初めてで……なんて言うか…その……ありがと………///』
「(か、かわいい!!!)」
一味の男子の心が一致した瞬間だった。