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【報道系】夢小説

第1章 【Forever mine:増田貴久】






……いつの間にか寝ちゃってたんだ。


怠さの残る身体を
無理矢理起こして


シーツ類の洗濯を済ませ、
急いで荷造りを終わらせる。


片付けは苦手だけど、
彼が帰ってきたとき
せめて少しだけでも
気持ちよく過ごせるようにと
自分ができる精一杯のことをした。


自分じゃやってるつもりでも
彼から見たら
どこかしら詰めが甘い私は


この日だけは失態を犯してはならないと
何度も入念にチェックをして。


宅配業者に荷物の依頼をしたあと
ソファに腰掛けて
ホッとひと息つく。


……酔った彼がソファで
愛してくれたこともあった―――。


嫌でも
胸の奥がツンとして。


まだカレが遺っているカラダが
疼きだす……。


キッチンも
お風呂も…
寝室も……


この家には
思い出がありすぎる―――。


これ以上、
ここにいたらいけないと


自分を奮い立たせて、
玄関へと向かって。


靴を履こうとした
そのとき、


つまさきに


何かが……


触れて。



「……?」



つまさきに触れた
その何かを取出すと……



それは、
彼からのメッセージ。



そこには、
彼が普段
メディアに向けて書くような
アイドルっぽい丸文字ではない、



オトコらしい字で
走り書かれたメッセージ―――。




"髪はちゃんと、
乾かしてから寝ろよ!"




「ふふっ。
何なのよ、もう……。」




ポタッ。




笑っていた
はずなのに……




いつの間にか、
涙が零れていて。




彼からの
最後の最後の
プレゼントが




涙で滲んでいく―――…。




「ひさ……くん。
ひさくんっっ…!」




彼を感じられるメッセージに
呼び掛けてみても




何も答えてくれる
ハズはなくて……




ただただ、
滲み続けていく―――。




「……もう、いいよね。
泣くの、我慢しなくても…。」









さよならだけが




私たちの愛―――…。
























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