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【報道系】夢小説

第3章 【ミステリア:増田貴久】






「……今日、
何かイイコトあったの?」


と、向日葵のような笑顔で
貴久くんが尋ねてきて。


今日の昼間、
加藤くんに
偶然、逢ったことが


一瞬…、
頭をよぎった。


でも……、
貴久くんはその時間仕事のハズで。


もし、今日の昼間のことを知っていたら
さっきの笑顔は見せてくれないハズで―――。












"大…丈夫…だよね…"
自分にそう言い聞かせながら


「……ううん、特にないよ。」


余計な心配をかけたくなくて
加藤くんのコトには一切触れずに


そう、答えて―――。













「………ふぅーん?」


その瞬間、
空気がピリついたのを肌で感じながら


そう言い残して
ズンズンとリビングへ進んで行く
貴久くんを追いかける。













私ハ、

選択ヲ

間違エテシマッタ

ノカモシレナイ。。













貴久くんは
腕組みをして
ソファに腰を下ろしたまま


何も……、
喋らなくて…。


だけど……、
さっきの声色で
嫌というほどわかる。


私は、貴久くんを
怒らせてしまってる―――…。












とても同一人物とは思えないくらい
色んな顔が貴久くんにはある。


向日葵みたいで
ほんわか暖かい貴久くん。


欲望の塊でワガママで
意地っ張りな貴久くん。


屈託のない
幼稚園児みたいな貴久くん。


実はすごく、不安を感じやすくて。
でも、それを覚られるのを嫌う貴久くん。


時々心配になるくらい頑固で、
ものすごく真っ直ぐで一途な貴久くん。












それから……












ほんの少しのズレも許せなくて、
私の全てを支配したがる貴久くん……。












声色の数だけ人格があるって
心理学の先生が言ってたケド、



多分、

それは

本当だ―――…。
















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