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鬼灯との日常

第2章 はじまりはじまり


「鬼灯のバカー!!」

閻魔庁にその声は元気よく響いた

「なんですか、朝っぱらから。そんな元気あるなら仕事
さらに押し付けますよ。千早」

それに対し涼しい声が響く。閻魔大王の補佐官の鬼灯が
書類の山に目を通しながら反応した

「もう、押し付けてるし!これ以上されたら死ぬわ!!
てか、これ全部重要書類だし!私関係ない!」

千早は書類の束を鬼灯の前にどさっと置き文句をつけた

「3番目に偉いんだから関係ありません。」

また書類を千早に押し付けようと鬼灯の手が伸びた

「知るか!私は気楽に生きてたいのよ!大体不相応よ」

「千早ちゃんは仕事出来る良い子だから鬼灯君も安心して
指名したんだよ」

お互い両手を前に突き出す鬼灯と千早。
書類の押し付け合戦にここまで影が薄かった閻魔大王がぐったりしながらフォローに入ってきた

「てか、なんで私3番目に偉くなったんだ?経緯思い出せないや」

首をかしげながら書類を押し続ける

「覚えてなくて当然です。酔った千早に筆を持たせ
書かせましたから」

自然な流れで鬼灯は罪を告白した。書類の山は鬼灯寄りだ

「は?!何そのエリア88みたいな展開?!犯罪じゃん!!」

思わず事の真相が分かり手が緩み書類の山を受け取ってしまった
千早と鬼灯の書類の山押し付け合戦は終わった

「そうしなければ千早はこの地位嫌がるからに決まってる
から考えた末の苦肉の策でした、仕事出来るのにしないなんて
怠惰です。ぶっちゃけると千早が使い勝手が良いというか」

書類の山押し付け一息つく鬼灯。そして悪気無しに自供を始めた

「閻魔様、この仕打ち酷くないですか?!仮にも腐れ縁を酔わせて仕事させるなんて!」

「でも千早ちゃんが居るから私や鬼灯君の
仕事量がこれで済んでるんだよ」

大王は暴れてる千早に諭した

「そうは言いますが、私には役不足というか・・・
って書類ナチュラルに渡すな」

「これをして頂けたら、今夜おごりますが?」

「ぐ・・・高いわよ?」

言葉とは裏腹に書類をチェックし始めた

「かまいません。この書類が片付くなら安いです」
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