第4章 ✳第二条✳ 笑顔は常に忘れずに
2度目の告白失敗日から二日後。
心「…恋禽、ちょっときもい」
私はとびきりの笑顔で登校して
とびきりの笑顔の心に、ダメ出しされました。
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~遡ること1日前~
『振られた』と、悲しみながら柊羽の家まで行くと
柊羽「やっと?!」
と勘違いをされたことから始まる。
恋禽「ち、違くて…。言いかけて、彼女さんが現れちゃって」
柊羽「なんだよ」
恋禽「な、なんだよって何?!」
柊羽は、まるで当事者のようにため息をつく。
恋禽「私って、なんでこんなに上手くいかないんだろう…」
柊羽「さぁな。…けど第一条でいろいろ学んだ。お前は見えないところを変えちゃだめだ」
恋禽「え?」
柊羽「いくらメイクした所で、その長い前髪で隠れてるわけ。…けど、すぐに髪を切れないお前の気持ちも分かるから…」
と言い、柊羽はペンを握った。
ここはもちろん柊羽の家だから、憲法の紙はない。
だから柊羽は、そばのメモ帳に第二条と書いた。
恋禽「第二条?」
柊羽「そう」
すらすらと、雑な字でメモをする。
ペンのキャップをし、しまったら私に手渡す。
恋禽「第二条…笑顔は常に忘れずに?」
柊羽「あぁ。…そんな風に暗い顔されてちゃ、誰だって周りからいなくなるだろ?」
恋禽「た、確かに…」
柊羽「恋禽は、笑えば可愛いんだから…もっと笑えばいいんだよ」
そう言われると…、最近笑ってないような気がする。
柊羽に言われて、改めて気が付いた。
柊羽「ほら、明日から笑顔」
恋禽「は、はいっ」
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恋禽「あれ…、可愛いって言われたんだけど…」
心「その人、眼科行ったほうがいいと思う」
恋禽「そ、そんなに言わないでよぉ…」
心「…なんか、笑い過ぎっていうのかな」
恋禽「…む、難しい…」