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Vergiss nicht zu lacheln―進撃の巨人

第5章 壁外調査



今回の壁外調査は第二拠点まで補給物資を運ぶことが目的となっている。

兎に角、今目指すべきは第一拠点。そこで一度状況を確認し次第、第二拠点へ移動することとなっている。

そこに、こちらに向かって物凄い勢いで走って来る巨人が視界に入る。見たところ、12mはありそうだった。


「ニファ、赤の信煙弾を!」

「はい!」


ハンジ班所属のニファが、赤の信煙弾を撃ち上げる。
そして全員、ブレードを手に持ちいつでも立体機動で飛び上がれるよう構える。しかし、ここはまだ草原だ。立体機動を使うには限界がある。


(それでもやるしか……っ!)


壁外はどうも人間の味方をしてくれないようだ。
前方から二体、巨人が迫っていた。しかもあれは、どちらも奇行種だ。


「ついてないね……エミリ、黒の信煙弾を!」

「はい!」


普段は巨人相手にはしゃぎ回るハンジだが、今回は新兵のエミリがいるからか、いつものように暴走することは無かった。

ハンジ班の所属が決まってから二ヶ月、気が遠くなりそうな程巨人の話をされた。それはもう、現実逃避したくなるほど。

よく部下を振り回し、何度かリヴァイに叩かれている所も見かけたが、気配りの出来る素敵な人だとエミリは思っている。

ハンジの指示通り、エミリは黒の信煙弾を撃ち上げた。
空を見上げると、他の場所にも赤や黒の信煙弾が撃ち上げられている。


「……エミリ、やれるかい?」

「はい!」

「よし、モブリットはエミリと通常種を! 他は私と共に奇行種の相手だ!!」

「「「ハッ!!」」」

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