第3章 兄は何者!?
兄が学校にやって来てから、
はや2週間が経った。
「鳴海先生おはよー!」
「おう、おはよう。先生には敬語使おうな。」
「はいはーい笑」
今日も鳴海先生は大変人気のようで、
私は怒りが表に出ないようにしながら
その前を通り過ぎようとした。
「おぉ、鳴海。おはよう。」
その笑みが私には意地悪にしか
見えなくて少し困惑する。
なにせあの日から進展…どころか、
まともに話してすらいないのだから。
戸惑いと苛立ちと不安で
私もそろそろ限界が近くなっていた。
「おはようございます。」
さらっとそう言って立ち去ろうとすると
兄…鳴海先生は、
「鳴海、ちょっと話があるから昼休みきて。」
そういい残すとさっさと
取り巻きを引き連れて行ってしまった。
ヤキモチなのか何なのか。
兄を取られた気がしてモヤモヤする。
結局、私とお兄ちゃんは
付き合ってるの?
自分の事なのに分からない。
私は大きな不安と不満を抱えて
昼休み、数学準備室へと向かった。