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モデルのボーダー隊員【ワールドトリガー】

第7章 暗躍


翌朝、栞ちゃんによるボーダーに関する講義が行われていた。受講者は中学生3人。悠一は見学だ。
僕はと言うと、これから来るであろう人物のためにクッキーを作っていた。今は焼けたクッキーを冷ましているところだ。
話を5人の方に戻そう。
栞ちゃんが、現在B級の修君以外の2人は、まずB級まで上がらないといけない事。B級に上がるには他のC級を蹴散らして来ないといけない事。そして、自分にあったポジションを選ぶ事を教えていた。

宇「遊真君は攻撃手でいいとして、千佳ちゃんはまず戦闘員かオペレーターか決めないとね」
空「もちろん戦闘員でしょ。あれだけのトリオン量があれば戦力になるし、何より自分で戦える力を付けていないといざって時に何も出来ないぞ」
宇「千佳ちゃんのトリオンそんなに凄いの?」
空「見たらビビるよ」

話題の中心となっている千佳ちゃんは答えた。

雨「私は、自分の力で戦えるようになりたいです」

その声には強い決意を感じられた。元々芯が強い子なのだろう。
そして次はポジション決めだ。栞ちゃんが色々質問するも、いい返事は出てこなかった。しかし、幼馴染である修君が、千佳ちゃんは我慢強くて集中力があって柔軟性があると言ったことから、千佳ちゃんのポジションは狙撃手に決まった。
すると、廊下から荒っぽい足音が聞こえてきた。そしてその音はリビングのドアの前まで来て止まり、バンッという大きな音を立てて扉が開いた。
そこに立っていたのは、怒った顔の桐絵だった。

小「あたしのどら焼きがない!誰が食べたの!」

声を荒らげる桐絵。そして常習犯と思われる陽太郎君に近づき足を持ちあげる。

小「さてはまたお前か!」
陽「たしかなまんぞくzzz」
小「お前だなー!」

上下に振り回される陽太郎君。それを止めるべく、桐絵に声を掛ける。

僕「桐絵」
小「何y...ムグッ」

桐絵の口にクッキーを1枚入れる。桐絵は口のクッキーをモグモグと食べ進める。

僕「美味しい?」
小「美味しい」
僕「よかった。じゃあこれ、今からみんなで食べようか」ナデナデ
小「うん」

大人しくなった桐絵を見て、その場の全員が『餌付けだ』と思ったのは言うまでもない。
そして開け放たれたままの扉から、任務終わりのレイジさんと京介が入ってきて、さらに賑やかになった。
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