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# 3104【気象系】

第4章 # 4n5


「4年くらいかな?
その前まではペンションを手伝ってたんだよ。
達兄の知り合いの夫婦がオーナーだったんだけど、奥さんが病気になっちゃって実家に帰るってなって、その場所を譲り受けて工房にしたんだ」


サーフボードのデザインや塗装をするようになったのは、幼い頃から絵を書いていた事を知った達也さんが城島さんを紹介してくれたのがきっかけだった。




『俺を助ける思て、手伝ってくれへんか? 頼む!』




雇っていたペインターが飛んだ。同時期にデザイナーとの契約が切れた。
人のイイ城島さんが、日本酒をガバガバ飲みながら
馬鹿にしやがって畜生、いつか見返したる。って悔しそうにしていたんだ

素人の僕達が人に買ってもらうものを作るなんて本当に出来るのか不安だったけど、試しに描いたデザイン画を見て城島さんが言った


『俺、大野くんのデザイン好きやわ。
町田くんの色のセンスも抜群やね。
なぁ、山口。お前もそう思うやろ?
お前の店の看板ブランドになる思わへん?』


達也さんは一言だけ


『やれるか?』


そう僕達に聞いた




『やる…! やらせてよ、達兄!』

『やらせて下さい。お願いします…!』


『ほな、やろか。
何処にも負けへんオリジナルのボード、一緒に作ろうな!』



そこからスタートした、僕達のサーフボード作り。
慎吾は最初、狭いガレージの中でペイントをしていた
そしてその数ヶ月後、ペンションのオーナーが帰郷。
場所を譲り受けた僕達は一階部分を改装し、達也さんや城島さんの協力のもと、サーフボード工房 LOL を立ち上げたんだ
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