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隣の君

第8章 素直になるとき…


休日の夕方


いつもみたいにベランダで洗濯物を

取り込んでいると

お隣からあの日と同じ

洋楽を歌うお隣さんの声が聞こえてきて


洗濯物を取り込む手が

ぴたりと動きを止める…



会わなければ

気付いてしまったこの気持ちも

薄れていくだろう



そう思ってたのに



会えないとよけいに

好きだという感情が溢れてくるんだと



お隣さんを好きになって

情けなくも始めて気が付いかされた…



お隣さんの笑った顔も

"ごちそうさん"の声も

ソファーで眠る寝顔も



全部が忘れられなくて


恋しくて恋しくて

仕方がない…




「くそぅ…会いたいなぁ…(涙)」




そう小さく地面に呟いた一人言に




「誰に…(笑)?」



なんて答える声がして

驚いて顔をあげると…




ベランダの壁に立ち

宙に足を踏み出してる

お隣さんが笑顔でこっちを見てて




「ばか…ここ何階だと思ってんの……?

落ちたら…死ぬ…危ない!!」




そう言って側に駆け寄った瞬間



にんまりと笑顔を称えたお隣さんは


驚くことに


ばさりと音を立てて

宙を飛んだ……(汗)
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