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いちご☆恋模様 PART2

第17章 でこぼこなふたり


今日僕はショッピングモールに買い物に来ていた。新しいバッシュを買って、あとは弟の颯斗に何かお土産でも買ってってあげようかなーってぶらぶらと歩いていた。

そんな時、ちょっと前の方に僕とおんなじぐらいの身長の人を見つけた。周りよりも頭一個分近く大きいその人物。後ろ姿だって、はっきりとわかる。それは・・・・・・


「宗介ーー!!」
「・・・げっ!!貴澄・・・」


振り向きざまに『げっ』とか言われたけど、気にしないで僕は宗介のとこまで駆け寄った。その途中で、宗介のすぐ隣に小さくて可愛らしい女の子がいることに気付いた。宗介は慌てて手を離したけど、僕はもう見ちゃったもんね、二人が手を繋いでいるとこ。


「最近、よく会うね〜宗介!あはは、なんか嬉しいね!」
「ってーな・・・別に・・・嬉しかねえよ」

バシバシと軽く宗介の腕を叩いてみたけれど、宗介は相変わらずの態度だ。まあでも慣れてるから気にしないけどね。

そして、今気になるのは宗介よりも、きょとんとした顔をして、僕と宗介のやり取りを眺めているこの子だ。


「ねえねえ、宗介!こっちの子ってさぁ・・・」
「・・・・・・っせえな・・・・・・彼女だよ・・・」

期待に満ちた目を向けると、宗介はそっぽを向きながら小さな声で答えた。しかもなんか・・・ちょっと赤くなってない?こんな宗介初めてかもしれない。

「そっか〜。なーんだ、彼女いるならもっと早く教えてくれればよかったのに」
「・・・なんで、んなことわざわざ教えなきゃなんねんだよ・・・」

うーん、やっぱり宗介は素っ気ない。そんなわけで、今度は宗介の彼女に話しかけることにした。


「初めまして!僕、宗介と小学校が一緒だった鴫野貴澄です!」
「あ、は、はい!初めまして!岩鳶高校1年の長島ヒカリです。えーっと、その節は宗介さんがお世話になり・・・」
「ばか、お前何言ってんだ」


彼女に対して宗介がすかさずつっこみを入れている。
うん、なんかこの二人面白そう。もうちょっと話を引き伸ばしてみよう。
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