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そんな目で、見ないで

第1章 穢れた○○


私はガラステーブルの上を見た。
小さなメモと一緒に数万円が置かれていた。メモにはおじさんの電話番号が書かれていた。

「こちらこそ。私もいい夜になったわ」

おじさんに教えてあげたい。
私はあなたの娘と変わらない年齢なのよ、と。

「じゃあね」

おじさんのメモを残して私はホテルの部屋を出た。
結局私を満たしてくれるものもない。私を夢中にさせてくれるものもない。
この私の境遇を私はかわいそうだとは思わないが、どうして私なのだろうと思う。
まともに働こうとせず、ギャンブルに明け暮れる父。鬱になった母。
こんなに苦労して私が生きる意味とはなんなのだろう。

いつになれば夜が好きになれるのだろう。
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