• テキストサイズ

そんな目で、見ないで

第3章 暴かれた○○


「あと、今後一切こういうことはしないでください」

先生は私の荷物を教室から持ってきて戻ってきたらそう言った。

「援交ですか?」

「ええ」

ほぼひったくるようにして私は先生から荷物を奪った。
私だって好きで親父と寝てるわけじゃない。

「…分かりました」

私がドアノブを握ると先生が一声かけてきた。

「2度目はありませんよ」

少しドスのきいた声を耳にして私は小さく頷いた。
扉のドアノブをひねって扉を開けると目の前にはオレンジ色が広がった。
もう夕方なのだろう。ケータイを確認すると父は今日は帰らないらしい。なら家に帰っても何の問題もない。
私は下駄箱に行くと誰かに名前を呼ばれている気がした。

「あ〜〜、玲香!」

瑛美と摩耶子がこちらにむかって近づいてくる。摩耶子のほっぺにはぽっこりと丸が出来ている。飴でも舐めているのだろうか。

「摩耶子と瑛美、今日さ、ご飯食べて帰らない?」

「いいよ〜〜」

「じいやに伝えとくね」

快く承諾してくれる友人には感謝している。私は援交しているのがバレたくなくてこの学院では友達を作るつもりは全くなかったが、2人にならいつか話せそうな気がして私の数少ない友人2人だ。

「どこに食べに行く?」

「私の懐ピンチだからファミレスでいい?」

「いいよ〜〜」

摩耶子はふらふらと歩きながら校門を出るとくるりと私の方に向かって振り返り、棒突き飴を私に着き向けた。

「で、せんせと何してたの?」

「お説教」
/ 45ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp