• テキストサイズ

そんな目で、見ないで

第2章 見つけないで○○


「ですので、これが答えです」

私は黒板に白のチョークで板書を書いている。
今日から赴任してきた聖マリアンヌ学園はとても綺麗な校舎が立ち並んでいた。
完全成績制のこの学園は非常に居心地がいい。
静かな環境、落ち着いた生徒たち。容姿も美しく咲き誇っている百合の花のような生徒ばかりだった。
授業終了のチャイムが鳴り、私は教室の扉を開けて職員室へと戻ろうとする。

「先生、質問いいですかあ?」

甘ったるい声が聞こえて私は振り向く。くるくるに巻かれた茶色の髪の生徒が私に質問にきた。
鼻がおかしくなりそうな香水に私は眉間にしわを寄せたくなった。

「どうしたんですか?」

いつのまにか私の周りにはたくさんの人集りが出来ていていた。
生徒たちはペンとノート、教科書を持って質問待ちをしているようだった。
私は香水のきつい女子生徒に教え終わると代わる代わる他の生徒たちの質問に答えた。初歩的なものから応用のものまで質問されて正直、授業
より疲れそうだった。

「ね〜〜、玲香〜〜」

大きな間伸びした声、私は2人組の生徒の質問に答えていたが聞き覚えのあるような声に跳ねるろうにしてかがんでいた体をおこした。
/ 45ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp