第15章 私立リアリン学園!4時間目~アラレオ~
私立リアリン学園!4時間目~アラレオ~
~一年一組 アラン=クロフォード レオ=クロフォード~
月曜日の四時間目は、一年一組での数学の授業だ。
生徒達は皆、熱心に授業を受けている。
積極的に質問もしてくるので、ドキドキすることもあるけど、私もしっかり予習してあるので、万全だ。
ほんと、教えがいがあるな。
キンコンカンコン~♪
四時間目の終わりを告げるチャイムが鳴り響く。
「じゃ、今日は、ここまで」
黒板に書く手を止めると。
「起立」
学級委員のレオの掛け声で、起立し。
「礼。ありがとうございました」
「ありがとうございました」
全員で頭を下げる。
ふうっ。
午前中が終わった。
教科書と資料を片付け始める。
「マインせ~んせ♪」
顔を上げると、そこには、ユーリの満面の笑顔。
「ちょっと質問」
「………下着の色は、教えない」
私は、冷たい声でそう言う。
「えー、教えてくれないんだ?残念」
朗らかに笑うユーリ。
「先生をからかわない!」
「からかうつもりないよ?あのさ、この問題、解き方がわからないんだけど」
そう言ってノートを差し出すので、覗きこむ。
「どれどれ………あ、これはね、最初に展開するとわかりやすいかな」
私がそう言うと、ユーリは数式を展開し始める。
「………っと、じゃ、この公式にはてはめるってこと?」
「そう、正解」
「あ、そっか。なるほどね。よくわかった。やっぱり、マイン先生って教え方上手だよね」
「え、そう?」
「うん。皆、言ってるよ」
ユーリの言葉に、私は嬉しくなる。
一生懸命やれば、やっただけ返ってくる―――。
それを、すごく実感する。
やっぱり、先生っていいね。
キャーッ♪
教室に広がる、女子生徒達の甲高い歓声。
何事かと、そちらを見やる。
「レオ様、これお弁当作ってきたんです。食べてくださいっ!」
「レオ様、私も」
「私も!」
たくさんの女のコ達の中心にいるのは、レオだ。