• テキストサイズ

【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第6章 私立リアリン学園!~イケヴァン・レオナルド~ 情熱編




店の前に着くと、途端に入るのをためらってしまう。

つまらないプライドが立ち塞がる。

―――鍵を口実に、会いに来たと思われたくない。

違う、違う!

ブンブンと首を振って。

落ち着け、私!

そう、レオナルドさんに会いに来たわけじゃない、鍵を探しに来ただけ。

それなのに。

心臓、バクバク。

………どうしよう。



と。

「ありがとうございました」

店のドアが開くと同時に、明るい声が響いて、お客の一人が出て来た。

そのすぐ後ろで、ウエイターの男の人が頭を下げて見送っている。

とっさに身を隠し、様子を伺う。

ウエイターが中に入ると、少しして、電飾看板の電気が消えた。

………閉店ってことかな。


ますます焦ってきて、どうしていいかわからない。





ガサッ………ズルズル………ガサッ。



店の裏手から、何かおかしな音が聞こえてくる………。

恐る恐るそちらへ向かってみた。

背の高い男の人が、大きなゴミの袋を肩にかけている。

彼の足元には、同じ大きさの袋があって、それを蹴りながら歩いている。



………。



ゴミ置き場が近くなると、彼は、肩のゴミ袋を勢いつけて投げた。



ドサッ、グシャッ………!!


それは、すごい音を立てて、元から置いてあったゴミの上に乗り上げられる。

そして、今度は足元の袋を持ち上げると、同じように投げつけて………。



ドサドサドサッ!!



今度はうまくいかなくて、さっき投げたゴミ袋は、落下してしまった。



………すっっごい、雑。





「なんか文句あるか?」



私に背中を向けたまま、彼が大きな声を出す。

………まさか、私に言ってる?

急にくるりと振り向き、不敵な笑みを浮かべて鋭い目つきで見下ろしている。

ジロジロと、全身を舐めるように不躾な視線を向ける。



………危ない人っぽい!

後ずさる。







/ 978ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp