第18章 近過ぎたキミ③(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
「ねぇ?ダメかな?」
『あ、ううん!大丈夫…
でも…役に立たないかも……』
気を持たせない様にしてみる
役になんか立ちたくない
お願い踏み込まないで…
「そんな事ないよ!
及川さんの好きな物とか
好きな事とか
色々教えて?
好きなタイプ…とか…」
頬を染めて笑う顔に
ソワソワが止まらない
可愛くて素直で
スタイルも良くて
こんな子
皆も好きだよ…
徹もきっと好きになっちゃうよ…
「姫凪ちゃん?
あ、私の名前…」
ヤダ。
聞きたくない。
名前を知ったら
もう退けなくなる
徹を想う人と
仲良くなんか出来るはずないのに
「姫凪〜お待た…せ?」
「きゃ!及川さん!」
「え?誰?姫凪の友達?」
『ん、うん…お友達…』
なんてバカなんだろう
私が良い子ぶるから
「そうなんだ!名前は?」
「サクラ…!
木戸…サクラ…です!」
サクラちゃんは
徹に笑いかけるんじゃない。
全部私のせい。