第16章 近過ぎたキミ（及川徹）⚠兄×妹R18⚠

姫凪に初めて
あんな風に怒鳴られたオレは

「クソ川！ボケ！！
なにボケッとしてんだ！ゴラァ！
ボーッとすんなら
コートから出て行け！ボケェ！」

岩ちゃんにも怒鳴られていた。

「ごめーん…岩ちゃん…
ほんと…ごめん」

さっきの姫凪の
あの顔があの声が
頭から離れない

「お、おい…及川…どうした？」

「おいが多いぞ〜
あれじゃね？
姫凪が居ねぇからとか〜？な？」

珍しく動揺する岩ちゃんに
かぶさるまっつんの声。

まっつん…。

「ゲッ…マジ？
姫凪と喧嘩したのか？」

「まっつんには関係ないよ」

キスした。
オレの姫凪に。

「………ふーん」

気の抜けたまっつんの返事に
神経が逆立っていく

「まっつん、さ。
姫凪と付き合うんだよね？
だから…」

キスしたんだよね？

「は？なんで？」

「弄ばないでって言ったの
覚えてないのかな？
あぁいう事は
チャントしてからに…」

「へぇ？
お前は付き合って欲しいわけだ？」　

ビクリと肩が揺れる

そんなわけないじゃん。
姫凪が誰かを
受け入れるなんて
考えたくもないよ