第69章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋(宮侑 治)⑤
ほんの数時間前
侑くんに背中を押されて
チャント伝えないとって
思ってたのに…な
ポカポカしてるのに
なんだか冷めた気持ちになんのは
「サクラ…ゴメンな。
チャント…話すから…」
寝たフリしてると知らず
頭を撫でて呟く
申し訳なさそうな声のせいかな…
話さんでもエエ
せやから
「サクラ…」
そんな声で名前を呼ばんといて
治くんの心が見えなくて
自分の心を見せれなくて
痛む胸
窒息しそうで出来ない
そんな苦しさに
気付かれない様に
私は寝たフリを続けた
チャント聞いてたら
もっと勇気を持ててたら
どんな事にも向かい合う
強さがあれば
タラレバだらけで
後悔するのは
少し後の話。