第69章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋(宮侑 治)⑤
『…落ち着いたら
侑にチャント話すから…
それまで侑やサクラに言うの
チョット待ってくれる?』
「…おん。
約束する…姫凪、俺…」
待って…嫌や。
その続きは
何を言おうとしてるん?
止な、早く
遮らな…!
「…ッ、」
声が…出ぇへん…
「治ー!姫凪ー!
どこやー!?」
え?なんでここで侑くん?
しかも…
「どこやねーん?
返事せぇや~
弁当食うてまうでー」
"どこや"って…
「侑くん?」
侑くんが居るのは
私のすぐ隣
二人が見える位置
つまり侑くんも
二人の事が見えてるのに
「侑くん…あの…」
なんで普通なん?
「サクラ、大丈夫か?
ほら、お前らの鞄持って
早ぅ戻っとき。
弁当は置きっぱで来てもうたから急ぎや
ガチで誰かに横取りされたら
人でも動物でも
治に血祭りやからな」