第68章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋④(宮侑 治)
俺が欲しいのは…
『もう、寝れるやろ?
走って来て疲れたやろ?
早く…』
「嫌や、帰らへん。
もっと一緒に居る。
姫凪…アカン?」
お前自身やもん。
背中を抱き締めて
頭を首筋にくっつける
ポカポカした体温と
シャンプーの匂い
香水よりも万倍唆る
姫凪自身の香りに
「姫凪…姫凪…
帰りたない…寝られる気せぇへんよ」
俺の香りと甘えた声を混ぜて
姫凪を抱く腕に
力を込めた
なんで分からんの?
アホちゃう?
こんな夜に…
こんなかっこ悪い事してまで
お前に逢いたい俺の気持ち
「姫凪…明日デートしよ?
…朝だけじゃ足りん…
もっと居りたい」
伝わってもエエんちゃう?