第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②（宮侑、宮治）

姫凪を想うなら
こんなんしたらアカンのは
分かってるのに

「落ち着く…治くん…ありがとう…」

「そうか…かまへん…
かまへんよ…」

サクラの身体に巻き付けた腕を
解かれへんまま
予鈴を聞いてしもうた

「歩けんの？」

「うん、平気…やけど…」

「顔、ヤバイな…」

泣いて腫れて
女子なら気にするやろうなって
感じになってる

「言葉のチョイス！
そりゃヤバイけど！」

「いや、そういう意味やなくて！」

アカン！また泣かす！？
俺、今日サイテーちゃうか！？