第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②（宮侑、宮治）

「なんや？
拍子抜けなんやけど…
それよりサクラ、大丈夫か？
なにしにこんな所に
連れ込まれとんねん」

繋がった手を離して
笑い掛けようとした

そん時…

「…こわ…かった…」

繋がってた手に力が込められ
俺の胸にサクラが
飛び込んで来た

…は、はぁ！？

「な、なにしとん…ッ！？」

「治くん…！」

名前が心臓に直で響く位
密着した身体

胸が顔があちこちが俺に重なって
生々しい息遣いが
胸に当たって
俺の顔を染めていく

いや！照れとる場合ちゃうから！