第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②(宮侑、宮治)
「誰がやねん!
襲うならサクラ選ぶわ!
文句はお前のオバチャンに言えや!
ちゅーか、お前が
強がって風邪隠してるから
皆心配して大事なったんやろがぃ!」
枕元のぬいぐるみを
投げつけて睨むと
『…風邪ちゃうし…』
相変わらずヤバイ顔色してんのに
まだ違うと言って
ベットに身体を沈める
「いや、熱凄いし寒い寒い煩いし…
風邪ちゃうかったら
何やねん!」
丸まった背中をつま先で押して
グリグリすると
『…ゲー厶し過ぎたからやし…
放っといて…』
布団を被ってボソボソ話す姫凪