第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②(宮侑、宮治)
「ありえ…」
「エエねん!
あ!その辺の片付け任せた!」
バタバタと出て行く俺の後ろから
治の声が聞こえるけど
聞いてる余裕はない
家から然程遠くない
駅前の広場にダッシュし
着いた時…そこには…
「…まぁ、せやんな…」
日曜日の早朝の駅前
聞えるのは
鳩のふくみ声
鳩が数匹と
それに、餌を上げるオッチャンと俺
「エエ…ねん…
待ってたら来んねんから」
いつもの待ち合わせ時間には
三時間程早い
待ち合わせ場所で
餌を食う鳩を見つめて思う
朝飯食うの忘れてた…
今日アカン日ちゃうのん?