第7章 ♓キミをちょうだい(月島蛍)生誕記念 完結
〈ん?とりあえず見れば
分かる!楽しめ!若者!〉
「ちょ…黒尾さん?!」
〈ツッキー!この動画で
俺も抜…〉
最後まで聞こえず切れて通話
すぐ様来る通知音
ほぼ稼働してなかった
グループLINEにメッセージが入る
「見たいけど……」
[見ろ〜!ツッキーฅ(W∀눈ฅ)]
なんか腹立つ!!
[見なきゃ一発損すんぞー(⊙v⊙)
俺に先越されるぞー]
勝手に人の可愛いので
抜こうとするなよ!
見るまで来そうなLINEに
観念して
送付されたファイルを開くと
「…バカガキ…」
思わずポロリと溢れた声
ファイルを閉じて
[これで抜くの禁止
僕のなんでヨロシクどうぞ]
それだけ送って
姫凪に電話を掛けた
バカガキ
そんな事は僕にだけ聞かせれば良いのに
スグ繋がり聞こえて来た
姫凪の声に
「明日は早起きして
帰って来なよ
待ってるからね
オヤスミ…僕の…姫凪…」
電話の向こうで
言葉を失う姫凪に
それだけ告げて電話を切る
満月には
後、キミだけだよ