第3章 迷宮
ヘリオスsid
「兄上も滅茶苦茶な・・・相手はまだ10の女児ですよ・・・おやあなたは?」
姫さんの戦いが始まろうしている時、紅明・・・様(だっけか)がオレに気づいた
「第九皇女紅雷様の従者、ヘリオスと申します」
「へぇ、従者かぁ」
紅覇様も食いついてきた
「・・・あなた、ファナリスですか?」
「え、えぇ。よくお気づきに」
「明にぃ、ファナリスって?」
「暗黒大陸というところに住む最強の戦闘民族ですよ。なんでもその強靭な脚力は獅子の腹を一突き、岩すら砕くと言われています。でもなぜファナリスがここに?」
「奴隷だったところを紅雷様が助けてくださったのです」
「そうですか」
自分から聞いておいて興味なしかよ・・・
そうしているうちに姫さんの戦いが始まった
パッと見明らかに姫さんの方が不利
身長も、体格も、経験も全てにおいて劣っている
「大丈夫か姫さん・・・・・・いやいやオレが信じていなくてどうする・・・!」
姫さんなら大丈夫だ
✿
紅雷sid
がぎぃん!と金属特有の音が響く
『ふっ・・・く・・・っ』
「なんだ、その程度か」
なんなんだこの人は!
体格差もあって一撃一撃が重たい
もろに食らっては1発で終わる
ならば、こちらは速さで勝つしかない
「!」
ぐっと足に力を入れて一気に駆け出す
懐に入り首を狙う・・・・・・が、さすがに簡単に許してくれそうにはなかった
剣の柄の部分で殴られた
『あうっ・・・』
勢いに乗った私の体はゴロゴロっと転がった
「姫さんっ!!」
「やり過ぎです兄上!」
『・・・っあ・・・』
頭がグラグラする・・・
剣を地面に突き刺してそれを頼りに立ち上がる
あぁ、気持ち悪い・・・吐きそうだ
けど、まだ
『まだ・・・終わってないっ!』
「無茶だ姫さん!」
まだ、獲物は動いている・・・まだ戦わねばならない
『うぁぁぁぁぁぁああああ!!!』
そこからの記憶は・・・何一つとしてなかった