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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!

第12章 ☆Story10☆ 縮まっていく距離


「では、本題に入ろう。
黒木、皆さんに資料を渡してくれ。」



「はい。こちらが、ワールドツアーに関する企画書です。」



明人は資料をそれぞれみんなに渡していく。



ゆりは渡されてすぐに資料に目を通す。



「……。」
(東アジアはもちろん、ヨーロッパまで……他にも、アメリカとか……
規模がでかすぎのような気がするけど……)



「……アメリカって、すんごいですね……」



宏光もすっかり驚いていた。



「まずは東アジアを中心にと、考えております。
現に中国や韓国ではすでにドルチェの存在は知られており、中にはファンの方達もいます。
まずはそこから話題性をあげ、次にヨーロッパ州……フランスのパリで、行いたいと思っております。」



「……ヨーロッパまで、成功したらアメリカ……ということですか?」



「あぁ、あくまでの話だがな。」



「……。」
(またまた忙しくなりそう……)



ドラマもいくつか掛け持ちしているゆり、それに加え「Miss You」のアレンジもあるので



ゆりはまた忙しくなるんだと小さいため息をついた。



「こりゃあ忙しくなりそ!
でも、すごく楽しそう!」



来海はすっかり乗り気だった。



「おいおい来海、お前英語とか話せんのか?」



来海は他のメンバーと比べると学力は少し低い、そのことを気にしている父・宏光は



苦笑いを浮かべながら言った。



「……多分、大丈夫!
今自動で翻訳するイヤホンとかあるし!」



「はぁ……ホント便利な時代ー(苦笑)」



「ワールドツアーをするのであれば、何かしらその国の言語は覚えないとね……
例えば、シングルの何曲かをその国の言語に翻訳して歌うのはどうかしら?」



「いいアイディアだとは思うけど千鶴ちゃん……覚えられるかなぁ……」



愛美は少し不安そうであった。その一方で千鶴はやる気を見せていた。



「短期間で何カ国も訪問するってわけじゃないから、そこまで不安がることはないと思うよ。
それに、その国の言葉で歌うことでより会場の一体感も生まれると思うの。」
(確かに、少し大変かもしれないけど……その方が現地の人たちも楽しめるだろうし……)



「そう言われれば……うん、これくらいでへこたれちゃダメだよね!」

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