第12章 ☆Story10☆ 縮まっていく距離
ゆりside
『ゆりちゃん良かったね♪
三船くんの連絡先もゲットしちゃって!』
「っだって……そうでもしないと、三船さんと会えなくなりそうで……」
『でもいい進歩だよ!
この調子でGO!GO!』
「調子いいんだから……涼介さん、来てるかな……」
(あれから少し長めに話しちゃったし……)
そしてゆりは総合体育館を出た。
目立たない端の方で待っていると、涼介からLINEの通知が来た。
『今駐車場に車止めたよ
ゆりちゃんは東口前?』
「えぇっとここは……東口だ……」
『東口です』
ゆりはすぐに返信を送った。
『OK!それじゃ今から迎えに行くね』
「『了解です』っと……」
それからすぐに涼介がゆりの元へやって来た。
「お待たせゆりちゃん、
高校生のボクシング大会が開かれてるんだね……急にどうしたの?
ゆりちゃんには、全く縁がなさそうなスポーツだけど……」
「ぇっと……まぁ、色々と(汗)
たまには刺激を受けたいなーって……」
「ゆりちゃんにもそんなことがあるんだ(笑)
まぁとりあえず行こうか。他のメンバーも集まってるかもだしね。」
「ですね。」
ゆりは涼介の車に乗り、Symphonyに向かった。
_Symphony
2人が着く頃には、既に来海たちドルチェのメンバーは社長室に集まっていた。
そして驚いたことに、その場には太輔や宏光などメンバーの保護者たちも集まっていた。
「っパパ……!
パパたちまで、なんで……」
「山田くんから聞いただろうけど、お前ら、ワールドツアーをするんだってな……」
「う、うん……」
「それで、保護者にも話を聞いてほしいって連絡が来てな……」
「そうだったんだ……」
「驚かせて悪かったな。」
「ううん、大丈夫……社長、お待たせして申し訳ありませんでした。」
「いや、せっかくの休日を私が呼び出したんだ。
よく来てくれたな(微笑)」
「いえ、当然のことですから。」
「そうか……では、本題に入ろう。」