• テキストサイズ

The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー

第11章 Floor B3 ー地下3階ー





「……悠、どうしたの?」


私はレイの声にハッとして顔を上げた。

いつの間にか、レイとザックの会話は終わってしまっていたらしい。
レイが心配そうに私の顔を覗き込んだ。


『な、なんでもない……‼
 早く写真を撮って、先に進もう。』

「おー。そうだな。
 さっさと進もうぜ。」


私の声は、上ずって少し震えていたが、
ザックがそう言ったので、たぶん……
上手く誤魔化せているのだと思う。


「……これ…。」

『……あ。
 ありがとう、レイ。』

「……うん。」


レイが私に、私の名前が入ったネームボードを渡してくれた。
お礼を言うと、
レイは年相応に微笑んでくれた。


レイはザックやセバスチャンにも、
テキパキとそれぞれにネームボードを渡した。

如月 悠……。

アルファベットで私の名前が刻印されたボードを、
私はまじまじと見つめた。


「……ザック。
 このネームボードを首にかけるんだと思う。」

「……おー。」


ザックはレイに言われた通りにネームボードを首にかけた。



/ 373ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp