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The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー

第11章 Floor B3 ー地下3階ー





ザックがズカズカとそのゲートに歩み寄り、
それを力いっぱい蹴り上げた。


「おい‼通すっつったろ‼
 早く開けろ‼」


苛立ったようにザックがそう叫ぶと、
少ししてから返答があった。


《……あら。
 ノロマかと思ったら案外せっかちなのね。

 でも私、まだお化粧が終わっていないの。
 だって、さっきまで寝ていたんですもの‼

 ……だから、
 私も準備しておくから、あなた達も…
 罰を受ける準備をしていて頂戴?》

「……あぁ、準備だ?」


一方的に言う女性の声に、
不快そうに顔をしかめたザックが言う。
女性は更にそれに答えた。


《えぇ。
 罪人は、罰を受ける前に、ちゃんと順序を踏むべきよね。

 ……だって、そっちの方が、雰囲気が出るでしょう?
 …そう。
 ……罪人といえば、ボーダー背景のマグショットで決まりよね?

 だから、あなた達もマグショットを撮って頂戴‼
 そのための部屋の鍵は、開けておいてあげるから。》


ーカチャ…ー


何処か近くで、ドアの鍵が開く音がした……____



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