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DIVE TO BLUE 【気象系BL】

第2章 *:.。..。.:+・゚・✽:.。..。.:+・゚・✽


【切望と断絶 2】







背中を向けたまま、振り返りもせずドアを閉じた翔に


もう終わりだと、拒絶された気がして……


しばらくその場から動けなかった





受け止められないなら

このまま翔の望むように、ココを出るべきなのかも知れない





だけどさ…翔?



あの時から重ねた俺らの年月は……



こんなに脆くて儚いもんだったのかな……








手にしたファイルをただ見つめて




グイッと腕で、顔を拭った






翔はさ…?



俺がガキだから、強くないから、



ひとりを選んだの?







重荷だろうね、きっと





わかってるけどさ、翔?


俺は、やっぱり簡単に切り離せらんねぇよ





翔にとったら、気まぐれに過ごした
ママゴトみたいな家族だったのかも知れない






それでも俺はさ…

翔が家族になってくれたから





今があるんだって信じてる






ねぇ?


俺が翔の過去を背負えるくらい強くなれば、





このままずっと、


一緒に居てくれる?









頭に浮かぶのは


それだけだった















部屋に戻り、


財布に突っ込んでた名刺を取り出す








「もしもし…あの…

俺、松本ですけど」






名刺に書かれた番号を辿って……

電話越しでも伝わる柔らかい声に、



"大丈夫だ"って、勝手に後押しされた気になる


ごくんと息を飲んで、携帯を持つ手に力が籠る









「俺を……


智さんのとこで、雇って貰えませんか」











全てを俺が
"理解"してあげられたら


翔の過去をちゃんと、受け入れられたら




翔は俺を、

必要にしてくれるんだって思う








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