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『イケメン戦国』〜生きる〜

第1章  〜プロローグ〜


なお目線

グイッと腕を掴まれ立たされる。

「何をしている。俺が名を名乗ったのだ。貴様の名前も教えろ。」

私は混乱する頭を整理できないまま、名前を告げる。

「浅海 なおです。」

「なおか、なかなかいい響きだ」

どうなってるの?何が起こったの?訳がわからない。
突然襲って来た得体の知れない思いに、涙が溢れそうになるのを、堪える。

「信長様!!秀吉様の命令で参りました。よくぞご無事で……!」

「三成か。ここにいる女のおかげで、大事ない。何者かは知らんが、この女が刺客から救い外へつれだしたのだ。
貴様。俺の配下の者に挨拶しろ」

「信長様。信長様の命を救ってくれたお方。こちらから。
石田三成と申します。信長様の右腕である秀吉様の元で側近を 務めているものです。」

「あっ。浅海 なおです。」

「御館様の命を救っていただきありがとうございます。それにしてもなお様はなぜ、本能寺に?」



「私は………」
私自身。まだ整理できない。何と言っていいのか?わからない。
そこで言葉が止まってしまう。
沈黙が流れようとした時。

「御館様。ご無事でしたか?」

「信長様!お怪我は!」

「光秀。秀吉。大事ない」

2人の男の人が入ってくる。

『明智光秀に、豊臣秀吉だよね。』
もう、認めるしかないのかな?
私の身に起きていることを………。

私がぼーっと考えている間に、話はどんどん進んでいた様だ。

「おい!貴様。呆けるな。
秀吉。貴様も黙れ!」

「はっ!申し訳ございません」

「貴様。話の続きであったな。
どうしてここにいたのか話せ。」

私はそうとは認めたくない事を言葉にした。

「私はこの時代の人間ではありません。
500年先の未来から来ました。」

みんなの顔が固まってる。
そうだよね。私だってまだ認められない。
これからどうなるの?そう、思う。

「面白い。此奴は未来から来たと抜かす大たわけで、俺の命の恩人だ。幸いを運ぶ女に違いない。」

「気に入った」
そう言うと私の身体を腕で引き寄せる。
顔が間近まで迫る。




「貴様。天下人の女になる気はないか?」


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